以前の記事で、Original Prusa i3 MK3Sとクローン Prusa i3 MK3Sの比較を行いましたが、今度は、ビルドプレートの「Double-Sided Textured PEI Powder-Coated Spring Steel Sheet」の公式版とクローン版の比較記事になります。
Prusa i3シリーズの純正ビルドプレートは、公式サイトでしか購入できず(約40ドル程)、送料なども入れると日本円で6000円以上します。
で、そのビルドプレートの「Double-Sided Textured PEI Powder-Coated Spring Steel Sheet」は、高温になるとフィラメントの食いつきが強くなり、温度が低くなるとフィラメントが剝がれやすい性質を持っています。
また、表面がエンボス加工のようになっているので、ビルドプレートとの接地面の表面が独特な加工になるのも特徴の一つです。
公式版の「Double-Sided Textured PEI Powder-Coated Spring Steel Sheet」を利用していますが、PETGとの相性が良く、とても重宝しています。
※公式のOriginal Prusa i3 シリーズのプリントパーツも「Double-Sided Textured PEI Powder-Coated Spring Steel Sheet」で印刷されています。
で、このビルドプレートのクローン版をAliexpressで見つけましたので、公式の「Double-Sided Textured PEI Powder-Coated Spring Steel Sheet」と比較していこうと思います。
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Aliexpressで3000円弱で購入できるので、公式の半額程度で入手可能です。
最近では、公式と同じオリジナルの「Double-Sided Textured PEI Powder-Coated Spring Steel Sheet」のビルドプレートもAliExpressで購入可能です。(さすがにPrusaの名前が無いですが、写真から見ると同一のように見えます。)
早速、届きましたので比較をしていこうと思います。
サイズは、公式のものと全く同じ大きさなので、問題はなさそうです。
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表面の比較ですが、公式のものは滑らかですが、クローン版は、表面がザラついています。
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次は厚さの比較になります。あまり上手く測定できていませんが、公式に比べて約0.1mmほど厚いようです。
なので、クローン版を利用するときは、再度、ファーストレイヤーのキャリブレーションをした方がいいかと思います。
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次は、おまちなねの印刷テストになります。
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ファーストレイヤーですが、食いつきは公式と比べても遜色ないです。横から指でスカートレイヤー(外周の細いレイヤー)を触ってもズレる様子はないです。
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印刷完了直後(ヒートベッドの温度が85度の状態)で指で動かそうとしますが、ガッチリと張り付いていました。
食いつきは、公式より強そうです。
しかし、クローン版は、ヒートベッドの温度が下がっても張り付きの強さは変わらないです。
公式版は、ヒートベッドの温度が下がると、それに合わせて食いつきも弱くなって指で軽く押すだけで剥がれるようになりますが、クローン版は、温度に関係なく張り付きの強さは変わらなそうです。
最後に印刷面の比較です。
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印刷面は、公式に比べると線が目立つ感じになっていますが、小さいパーツだと比較しないとわからない程度です。
で、結論ですが、表面のエンボス風の雰囲気を出したければ必要十分な性能です。
ただ、温度が下がっても食いつきが弱くなるわけではないので、薄いものや小さいもは、ビルドシートから剝がすのに苦労します。
その点で言うと、公式ビルドプレートの方が使い勝手が良いです。
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