eGPU自作企画(勝手に企画化)の第2弾になります。
前回の記事で、eGPUドックを使用したTunderbolt接続のeGPUボックスを自作(と言っても組み立てるだけ)の記事を書きましたが、より高みを目指すべく次の計画を考えました。
前回自作した自作eGPUもSFX電源を使うなどすれば、市販されているeGPUボックスに比べて断然コンパクトになったのですが、やっぱり電源部分が邪魔だなと思った次第です。
電源部分をACアダプター化すれば設置場所の自由度がグッと上がります。
ってことで早速、電源部分をACアダプター化したeGPUを自作できないかを考えました。
前回利用したeGPUドックでも電源部分をACアダプター化すれば良いだけなのですが、残念ながらRTX 3060が相性の問題で動作が不安定だったため、今回は違うパーツを利用しようと思います。(単純に興味本位です。)
まずは、eGPUの肝になる変換ボードです。
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ADT-Link R43SG-TB3 PCIe x16 PCI-e x16 to TB3 Extension Cable PCI-Express Cables eGPU Adapter
ADT-LinkのR43SG-TB3変換アダプターです。
前回とは異なり、電源取付用のバックパネルなども付属しておらず、PCI-ExpressをThunerbolt 3接続に変換するアダプターとボードのみになります。
商品説明にOSはWindowsのみ、2018年以降に発売されたグラフィックカードのみサポート、HP、DELL、LenovoのノートPCとは互換性が低いと記載があります。(自分が持っているノートはLenovo製。。。)
なかなか玄人向けの商品ですね。。。
次に今回の主目的であるACアダプターになりますが、GPUの消費電力はPCの中で一番大きいため、並みのACアダプターでは容量が足りません。
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ってことで、何とか12vで240w出力のACアダプターを見つけました。
240wもあれば、ミドルレンジくらいのGPUは賄えそうですが、常に240wも出力し続けると、ACアダプターが壊れてしまうと思うので、最大でも大体8割くらいで計算をしておいた方が良さそうです。
なので200w位を上限と考えると、RTX 3060がギリギリ行けるかなー?くらいかなと思います。(自己責任で)
で、ACアダプターの出力をATX出力へ変換をする必要がありますので、
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電源スイッチ,300W,12v,dc5.5 * 2.5mm,最大出力DC-ATX mm,DC
こちらも余裕のある300wまで対応したPCスイッチを見つけました。
あとは、eGPUの外装を3Dプリンター等で作成をすれば、かなり自由度の高いeGPUボックスが作成できると思います。
では実際に購入して試してみたいと思います。(あぁぁ。これがちゃんと動いたら、デスクトップPCを売却ししてしまうか。。。)
でも動かなかったら怖いし、人柱怖い。。
そもそも以下のeGPUボックスを買った方が楽な気もしますが、自作した方が安上がりだし自由度も高い。。
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待つこと1週間ちょい。思ったより早く到着しました。
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Thunerbolt 4ケーブルも付属しています。
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本体画像。写真右上のボックスは、M.2接続をThunderboltコネクタに変換するモジュールです。アルミ製で意外と高級感があります。
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本体部分に、色々と設定が変えられるジャンパーとスイッチがあります。
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電源周りのコネクタになります。DELL DA-2と呼ばれるACアダプタータイプの電源専用のコネクタがあります。
こちらを使用すれば、ATX電源の変換モジュールが必要なくなりそうなので、こちらでもいいかもです。
中古品になりますが購入は可能っぽいです。
AliExpressで購入した方が安いですね。
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220ワットacアダプタ12v 18A ADP-220AB b D220P-01 DA-2デルのoptiplex 745 755 760 GX620 GX760 SX280超電源
で、早速組み立てにはいります。
ドックから出ているケーブルを変換モジュールに取り付けます。
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まだ、注文したACアダプターが到着していないのでデスクトップPCの電源を接続して動作確認を行います。
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前回相性の問題で不安定だったRTX 3060を接続してPCとThunderboltケーブルで接続すると、自動で電源がONになります。
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で、PCにビデオカードのドライバーをインストールしますが、再起動でPCが起動しない。。。
一度、PCから取り外してWindowsが起動したらケーブルを接続しますが、、
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あぁぁぁ!。前回のeGPUドックと同じ結果になってしまいました。。シクシク。。。
とりあえず、認識はしているので壊れてはなさそうです。
次に注文していたATX電源変換基盤も届きましたので取り付けを行います。
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ビデオカードへの給電用のケーブルは、R43SG-TB3に付属していたものを使用しました。
同じく12v 240wのACアダプターも到着しました。ちょっとした弁当箱くらいの大きさがあります。。。かなりデカい。。。
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で必要なパーツを取り付けて動作確認です。
RTX 3060はダメでしたが、手持ちのGTX 1060 6GBに取り換えたところ問題なく認識しました。(グラフィックカードのメモリサイズが影響するんですかね?まったくわからんです。)
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必要なパーツが揃ったので、あとは専用のケースを3Dプリンターで印刷を行います。
適当にCADで作成します。通気性抜群のケースにしました。
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作成したモデルを3Dプリンターで印刷します。
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GPUの熱でケースが変形しない様に熱に強いPETGで印刷を行いました。
あとは、ケースにeGPUドックを差し込むだけです。
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おぉぉぉぉ!ピッタリケースに収まりました。まだ表の蓋を作っていませんが、使用するにはこれでも問題なさそうです。
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縦にも配置できます。
最後に蓋を取り付けて完成です。
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ケースのI/Oポート側
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サイズは、蓋を取り付けても幅105mm x 奥行230mm x 高さ140mmと非常にコンパクトです。
ちなみに取り回しに苦労したThunderbolt変換モジュールは、ケース内部の側面に結束バンドで固定するようになっています。
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前回同様にグラフィックカードとの相性がシビアですが、GTX 1060程度であれば問題なく動作することが確認できましたので、ちょっとしたパワーアップには良さそうです。
試しに12V 10A(120W出力)のACアダプターで動作するかを確認しましたが、GTX 1060で使用するには出力不足でゲーム中にフリーズなどが発生しました。
購入した12v 240wのACアダプターを使用すれば、問題なく長時間のゲームプレイが出来ました。
別途、12v 150wのACアダプターでも試しましたが、問題なくゲームのプレイが出来ましたので、ACアダプターの出力の80%程度をビデオカードのTDPになるくらいを目安にした方が良さそうです。
ただ、今回使用したeGPUモジュールは、PDに対応していないのでeGPU側から電源が給電されないので別途、給電用のACアダプタを接続するか空いているポートで電源をPCに供給する必要があります。